2016 年 6 月 9 日 魅力を伝える際のルール

博多のオフィスより

 

おはようございます。
営業部長の林です。

 

 

昨日、
ちょっと探し物があって
天神の書店にいきました。

 

入口のドアを入ってすぐ、
チラシを配っている女の子がいました。

 

こういうのって、
結構ネタの宝庫なので、
必ずもらうようにしています。

 

手渡されたチラシはクレジットカードの
入会を促す内容。

 

色紙に単色刷りという
飾りっ気のない外観。

 

内容は上から、

 

 

◯◯書店 福岡店限定

 

初年度年会費無料キャンペーン

 

(カードの写真画像)

 

最大3,000円相当プレゼント!!

 

図書カード1,000円分プレゼント

 

さらにカードご利用で
400pt(2,000円相当)プレゼント

 

(株)◯◯九州支社 092-XXX-XXX

 

 

特典オファーを次々に提案しているんですが、
どうもそれらが頭に入ってきません。

 

「チラシが貧乏くさいから」ではありませんよ。

 

キレイにデザインされた
フルカラーのチラシより、
むしろこのラフな体裁の方が
警戒されずに済みます。

 

狙ってやったのか、
チラシ代をケチったのかは
わかりませんが、
なかなかいい企画です。

 

「無料」とか「プレゼント」とか
強力なオファーの合わせ技で
魅力的な内容のはずなんですが、
すんなり入ってこない。

 

なぜか?

 

答えは、
「特典を受けられる条件」を
明確に伝えていないから。

 

「本日500円以上お買い上げ頂ければ」
「アンケートに答えて頂ければ」
「試乗して頂ければ」
というような、
特典を受けるための交換条件が
明記されていないのです。

 

察するにこの場合、
「この書店内で◯◯カードにお申込み頂ければ」
だと思うんですが、
それが提示されていないから、
オファーがまるで入ってこない。

 

初対面の人から急に道端で声掛けられて、
「今年一年無料です。
3,000円あげます。
図書カードもあげます。
永久不滅の4,000ポイントも差し上げます!
いかがですか?」

 

と、まくしたてられたようなものです。

 

 

セールスでは、
まず忘れてはいけないルールがあります。

 

それは、天秤の片側だけにものを置かないこと。

 

何かを得るときには、必ず何かを失います。
私たちは無意識にそのことを受け入れながら
日々暮らしています。

 

「得るための条件」VS「得られるメリット」
これらを天秤の右と左に置いて
初めて審査が始まるのです。

 

最終的に「得られるメリット」の方が重い、
となって取引が成立するのです。

 

片側だけに「メリット」ばかりを置いていっても、
もう片側に「条件」を置かなければ、
試合自体が始まりません。

 

往々にして「条件」は言いにくいことが
多いものです。

 

だからって言わなければ、
相手は不審がる一方。

 

相手はとっくに
「うまいだけの話なんてない」
ことは理解しています。

 

ルールをねじ曲げてたまたま上手くいっても、
その後もねじ曲げ続けなければいけなくなります。

 

その方がよっぽど疲れるし、
そもそも、ルールの中で戦うから面白いんです。

 

 

胸を張って交換条件を提示しましょう。