2016 年 6 月 30 日 「あなたから買いたくない」
博多のオフィスより
営業部長の林です。
「あなたから買いたくない」
面と向かって言われたら
結構ヘコむセリフですよね?
でもそんなにヘコむ必要はあまりなくて、
「あなたから買いたくない」は、
モノを買わない理由の中でも結構な上位。
しかもそれは大抵、
あなたのことがキライだからではなく、
あなたのことを知らないから。
得体の知れない人から何かを買うのって、
商品の善し悪し以前に怖いものです。
「そもそもあなた、どちらさんですか?」
という話です。
なので、あなたの素性をハッキリさせ、
信用に値する人物だという事を伝えられれば、
その課題は意外とあっさりクリアする事ができたりします。
さて問題は、
どうやって素性を明かし、
信用を勝ち取っていくか?
ですよね。
ここで一つ、
思い浮かべてみて下さい。
ステージの真ん中にある人物が立っています。
どうやら今から自己紹介をするようです。
制限時間は60秒。
開始の鐘が鳴り響き、彼が喋り始めました。
「初めまして。
私は幼少期、地元で神童と呼ばれ、
開成中、開成高、東大を常に首席で
突破してきました。
東大卒業後はコロンビア大学院にて
国際経済学を修め、博士号を取得。
帰国後は旧大蔵省に官僚として入省しました。
官僚時代は、抜本的な財政改革に尽力し、
財務官僚の出世頭急先鋒として注目されていました。
しかし!
故郷◯◯県の皆様のために
この知識と経験を活かしたいと思い、
官僚の職を辞して、
この知事選挙に立候補しました。
皆様!
どうかこの私に力を貸してください!」
・・・
本当のことかもしれないし、
立派なことだとは思うけど、
「自分で言うなよ〜」
て感じませんでしたか?
なんか自分で自分のこと「神童」とか
言っちゃってるし・・・
スッと入ってこね〜〜。
では少し戻って、
開始の鐘が鳴ったところから、
やり直してみましょう。
ステージの脇に司会進行の女性が現れ、
さっき彼が自分で言ったことを、
「ステージ中央に立っております◯◯は、
幼少の頃より・・・」
と紹介し始めたらどうでしょうか?
さっきよりは
まだマシじゃないですか?
「へー、そうなんだ」
というくらいには聞けるんじゃないでしょうか。
さらにこれが名も知らぬ司会者ではなく、
有名な知識人であったりすると、
この得体の知れない人物に
一瞬で信頼を寄せることになるかもしれません。
あくまで手法の一つですが、
「他者からの推薦」は
信用を得るための強力な方法です。
今、選挙の真っ只中で、
名もなき新人候補者の応援演説に
党首や人気議員が駆けつける場面を
よく見かけると思いますが、
あれはまさにこの効果を見込んでのこと。
誰でも思いつきそうなベタな手法ですが、
効果は絶大です。
是非あなたの事業に活かせるところがないか
チェックしてみて下さい。