2016 年 8 月 18 日 視線の痛いカフェより

営業部長の林です。

 

今、世界中に展開している
某ファストフード店で
この記事を書いています。

 

都市部にも郊外にも店舗があり、
どこの店舗もいつも比較的空いています。
マクドナルドより価格設定が高めのせいか
中高生でガヤガヤすることもありません。
食事もできてコーヒーもゆっくり飲めるので、
打ち合わせなどによく使っていました。

 

が、
最近この店に異変が起きています。

 

まず、気付けば全店、
フリーWi-Fiスポットじゃなくなっていました。

 

割と初期の段階から
フリーWi-Fiが飛んでいたんですが、
ここに来てこの仕打ち。
何なんでしょうか?

 

さらに、
コンセントが全て潰されました。

 

元々、
全席にあったわけじゃないですが、
一部の席で使えていたコンセントは
ガッツリ蓋をされてしまいました。

 

この間、
トイレの出入口付近に座っていた
ビジネスマンが、
業務用に開けていると思われる
壁面のコンセントを使っていたんですが、
しばらくすると店員が歩み寄ってきて
「ウチはそういうサービスはしていませんので」
とキッパリ言い放っていました。

 

なるほど。

 

つまりこれは
「長居すな!」
「ネットサーフィンすな!」
「打合せすな!」
という明確なメッセージです。

 

「食べたらサッサと帰りなはれ!」
ということです。

 

念のため言っておきますが、
この場でそのお店を吊るし上げようと
しているわけではありません。

 

むしろ、
戦略と戦術が一貫していて
「さすが」だなと思っています。

 

某スターバックスのような
テイクアウトや追加注文が
気軽にできるライトなカフェなら、
店内に長居させても時間あたりの客単価は
そんなに下がらないのかも知れませんが、
このお店の場合は、
一度注文したら再注文もとりにくく、
テイクアウトもそこまでないので、
回転を上げないと売上が上がらないのでしょう。

 

つまり、
「回転を上げて客数を増やす」という戦略が
このお店にもっともマッチするわけです。

 

では何をするか?
お客が長居できない戦術を練るのです。
それが、Wi-Fiオフとコンセントオフ。

 

現に1~2年前までは
周りにITボーイがたくさんいて
カチカチやっていましたが、
今はファミリーや
ちょっと一休みのサラリーマンが
ちらほらいるばかり。

 

私みたいな
カフェでメルマガを書くようなお客は、
完全にセグメントの外側に
追いやられたわけです。

 

それによって
「業績不振に陥っている」というニュースは
聞こえてこないので、
おそらくこの戦略は功を奏しているのでしょう。

 

何かを決断・選択するということは、
何かを捨てるということ。

 

八方美人は淘汰される時代。
あなたはどう生き残りますか?

 

追伸.

 

その回転を上げたいお店の中で、
店員と目を合わせながらも
小一時間スマホをいじり続けている私は
きっとどうかしてますね・・・。