2015 年 11 月 9 日 プロへの依頼は「電動アシスト自転車」で

「手に職がある人ってうらやましいなぁ」

って思いませんか?

 

デザイナーさんとか、

カメラマンさんとか、

一般に「職人」と言われるような人たちを、

本当にうらやましいと思います。

 

私自身、何も手に職がないので、

ほんとに純粋に「いいなぁ」と思います。

 

何か手に職をつけたいなぁと思うけど、

周りの大人達が

「あんたは会社をちゃんと見ときなさい」

と言ってやらせてくれないので、

より強く思うのかも知れません。

 

 

 

専門家に仕事を依頼する時、
私はいつも「電動アシスト自転車」をイメージしています。

 

電動アシスト自転車。
乗ったことありますか?

 

私は10年以上前に1回だけ乗ったことがあります。

 

それは、坂の町長崎の友人の実家に何日か遊びにいったときのことです。

 

何かのおつかいに出掛ける機会があり、
友人の電動アシスト自転車を借りることになったんです。
※あくまでその当時の体験で、今の電動アシスト自転車とは違うかも知れませんが・・・。

 

まず面食らったのが重さ。

 

自転車自体の重量がビックリするぐらい重く、
手押しして歩くと結構汗をかきます。

 

実際に乗っても重いので、
一生懸命ペダルを漕ぎます。
MAXを10としたら、
10の力で漕ぎます。

 

重い・・・。

 

壊れているのか、全然アシストしてくれません。
ただただ重い自転車を普通以上のエネルギーを使って漕いでいました。

 

「あいつ、つかまされたな・・・」
と思いながら。

 

で、
スグに上り坂に差し掛かったんですが、
平地で10の力を出し尽くしているので、
これ以上続けるのは無理そうです。

 

坂に差し掛かり、惰性でちょっとのぼったところで
自転車を降りようと漕ぐ力を緩めたそのときです。

 

「シャイーン」

 

モーター音とともに、
ペダルがフッと軽くなりました。

 

「お?」
ついに起動した!
ありがたい。

 

と思いつつ、グッと力を入れ直しました。

 

すると、
「・・・・・・」

 

元通りただの重い自転車に逆戻り。

 

「はあ?」

 

もてあそばれました。

 

再び力を緩め、いよいよ降りようとしたとき。
「シャイン、シャイーン」

 

さっきより強い力でアシストが起動しました。

 

だんだん分かってきました。
どうやらこいつは、
常に10のパフォーマンスを発揮するように制御してくれるようです。

 

だから最初、
私が10の力で漕いでいたときは、
「アシスト不要」と判断して起動しませんでした。

 

上り坂で降りかけたとき、
私の力が8ぐらいに緩んだので、
2の力でアシストが起動しました。

 

そこで、
「やっと本気を出したか?」
と10の力を込めたので、
再び「アシスト不要」で重くなり、
「もてあそばれた」
と力を4まで緩めると、

 

今度は6の力でアシストが起動した。
というわけです。

 

そうと分かれば、そこからはとにかく2です。

 

私は倒れない程度の力加減を維持しておけば、
あとは相棒が「シャインシャイン」頑張ってくれます。

 

今にして思えば、なかなか貴重な体験でした。
専門家と仕事をする場合、
この力加減を常にイメージします。

 

もちろんこっちにも
「こうしてほしい」という願望はあります。

 

イメージも自分なりに膨らんでいたりするので、
ついつい語ってしまいたくなってしまいます。

でもそこで1から10まで「ここはこうして、あそこはそうして・・・」
と注文をつけていると、どんどん陳腐になっていきます。私の何十倍、何百倍もの知識、経験、技術を持っている人を捕まえて、
手取り足取り指示を出すなんて、とても愚かなことです。
「釈迦に説法」とはこのこと。

 

私がするべきなのは、
今回の制作物の意図、今日までの流れなど、
相手が必要としている最小限の情報だけを伝え、
パフォーマンスを最大限に発揮してもらうこと。

「シャイーン、シャイーン」
という音を聞きながら。。。

 

 

追伸.

 

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